イーグルスのスーパーボウル2025に向けた課題

フィラデルフィア・イーグルスは、NFLで最も優れたロスターを擁しているだけでなく、過去2シーズンの苦い結末によって突き動かされてきた。スーパーボウルLVIIでチーフスに38-35で敗れた後、昨シーズン終盤に失速し、7試合中6敗を喫したことで両コーディネーターが解任され、ニック・シリアーニHCの去就にも疑問が持たれる事態となった。

「その悔しさを忘れずに、二度と同じ過ちを繰り返さないようにするんだ」と、LTのジョーダン・マイラタは語った。

スーパーボウルLVIIでは、マホームズ(3TD)とジャレン・ハーツ(4TD)がともに最高のプレーを見せた。今回のスーパーボウル再戦は、NFL史上4度目のQB再戦となる。過去3回のケースでは、最初の対戦で勝ったQBが再戦でも勝利している。

イーグルスはこのジンクスを覆せるのか? イーグルス対チーフスの第2ラウンドを詳しく見ていこう。

前回のスーパーボウルからイーグルスはどう変わったのか? 何が良くなり、何が悪くなったのか?

最大の補強はサクオン・バークリーの加入だ。彼の爆発的なプレーを見れば、今季フィラデルフィアでいかに試合を変える存在になっているかが分かる。今季、60ヤード以上のTDランを7回記録し、これはNFL史上最多である。

2022年のイーグルスのメインRBは、バークリーとペンシルベニア州立大学でチームメイトだったマイルズ・サンダースであり、その年は1,300ヤード以上を走り、11TDを記録してプロボウルに選ばれた。しかし、バークリーの影響力はサンダースをはるかに上回っている。彼はあと30ヤードで、デンバー・ブロンコスの殿堂入りRBテレル・デービスの「プレーオフを含むシーズン最多ラッシングヤード記録」を超える。

ディフェンス面では、2022年シーズンのイーグルスは70サックを記録し、NFL史上3位の成績を誇った。しかし、スーパーボウルではハーソン・レディックらのパスラッシュがチーフスのOLと滑りやすい芝生によって封じられた。今年のディフェンスは41サックと、かつてほど圧倒的ではないが、DTジェイレン・カーター、オールプロLBザック・ボーン、新人CBクイニョン・ミッチェルとクーパー・デジャンを擁するなど、各ポジションに影響力のある選手が揃う。彼らはターンオーバーを生み出す能力に長けた、規律あるフィジカルなユニットだ。

ランドン・ディカーソンの負傷とOLへの影響

LGランドン・ディカーソン(膝)とCキャム・ジャーゲンス(背中)の状態は、スーパーボウルに向けて注視すべきポイントだ。

ジャーゲンスはNFCチャンピオンシップのワシントン・コマンダーズ戦で先発しなかったが、ディカーソンが後半に負傷すると途中出場した。試合後、ジャーゲンスはロッカールームに戻る際に動きが硬かったものの、「チーフス戦には出場できる」と語っている。ディカーソンは状態を明かしていないが、フィラデルフィアでのキャリアを通じて負傷を押してプレーしてきた。

イーグルスには、名コーチとして知られるOLコーチのジェフ・ストートランドがいる。彼の指導のもと、代役の選手たちも十分に機能する可能性がある。NFCチャンピオンシップでは、タイラー・スティーンがLGに入り、ディカーソンとジャーゲンスがCを交代で務めたが、OLは安定したパフォーマンスを見せた。

しかし、今回の相手はリーグ屈指のDTクリス・ジョーンズだ。彼がイーグルスのOLの安定性を試すことになる。

トラビス・ケルシーを誰がマークするのか? イーグルスの対策は?

DCビック・ファンジオは、ケルシーのリリースを妨害し、ゾーンカバレッジでは縦の動きを制限する戦術を用いるだろう。フィラデルフィアは彼を常に警戒するはずだ。

マンカバレッジの状況では、特に3rdダウンで新人スロットCBクーパー・デジャンがケルシーのマークに起用される可能性がある。デジャンはフィジカルなプレーができ、リリース時にケルシーにチャレンジできるだけでなく、ショートエリアのスピードで素早くカバーできる。彼はまだNFLでインターセプトを記録していないが、今季プレーオフを含め8つのパスディフレクションを記録している。

イーグルスはマホームズをどう抑えるのか?

スーパーボウルLVIIでの敗北後、ファンはDCジョナサン・ギャノンの受動的な守備を批判した。イーグルスは主に4人ラッシュを仕掛け、7人がカバーに下がる戦術を採ったが、マホームズは的確にファーストオプションを見つけ、プレッシャーを受ける前にチェックダウンを選択できた。その試合では、マホームズのパスの37%が「ワイドオープン」のレシーバーに投じられたとNFLのNext Gen Statsが示している。

今回は、ファンジオがより多様な守備を展開すると予想される。また、クイニョン・ミッチェルとデジャンが加入したことで、パスウィンドウはより狭くなるだろう。ただし、基本的にイーグルスの守備は「4人ラッシュ+7人カバー」の形を維持しているため、前回のようにマホームズに攻略される可能性は残る。

ケレン・ムーアのセインツHC就任の可能性

関係者によると、イーグルスのOCケレン・ムーアはセインツのHC候補の最有力だ。セインツはディビジョナルラウンド前に彼とリモート面接を行い、今週は直接フィラデルフィアに飛んで面談を実施した。

セインツの候補リストからクリフ・キングスベリーとマイク・マッカーシーが外れたこともあり、現時点でムーアが本命視されている。追加面接が行われなければ、彼がHCに就任する可能性が高い。

スーパーボウル2025でイーグルスはリベンジを果たせるのか。注目の一戦だ。

Mandatory Credit: espn.comImages

本記事は、元記事「espn.com」を参考に翻訳・要約したものです。原文の内容はespn.comおよび著作権者に帰属します。

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中村富士郎

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