スーパーボウル2025:イーグルスの最大の課題

2月10日開幕!第59回スーパーボウル

カンザスシティ・チーフスの「歴史的快挙への挑戦」と、フィラデルフィア・イーグルスの「雪辱戦」がスーパーボウルLIXで激突する。アンディ・リードHCとパトリック・マホームズというリーグ屈指の名将・司令塔コンビを擁するチーフスは、NFL史上初の3連覇を目指す。しかし、今シーズンは圧倒的な強さを誇ったわけではない。レギュラーシーズンの得失点差は+59にとどまり、これはスーパーボウル制覇チームとしては歴代5番目に低い数字だ。それでも接戦では12勝0敗という驚異的な成績を残し、AFCチャンピオンシップではバッファロー・ビルズを32-29で下し、今季最高のオフェンスパフォーマンスを披露した。その結果、2年前のスーパーボウルの再戦となった。イーグルスはRBバークリーの驚異的なシーズンと強固なディフェンスを武器に、14勝3敗の成績でスーパーボウルに進出した。フィラデルフィアは、NFLトップクラスのロスターに加え、過去2年間の悔しさをバネにここまで来た。スーパーボウルLVIIではチーフスに38-35で惜敗し、昨シーズンは終盤に6敗を喫して失速。両コーディネーターが解任され、ニック・シリアニHCの去就すら疑問視された。「2つの悔しさを胸に刻み込んで、二度と同じことを繰り返さないようにするんだ」と、LTジョーダン・マイラタは語る。前回のスーパーボウルLVIIでの対戦では、マホームズ(パス3TD)とジェイレン・ハーツ(合計4TD)が互いにプレーメイク能力を発揮した。これはスーパーボウル史上4度目の「同じQB同士のリマッチ」となる。過去3回はすべて、最初に勝ったQBが再戦でも勝利している。

果たしてハーツとイーグルスはこのジンクスを覆せるのか? イーグルス対チーフスの第2ラウンドを詳しく見ていこう。

2年前のスーパーボウル敗戦後、イーグルスは何が変わった? 改善点と課題は?

バークリーの加入が最大のポイントだ。彼は今季、60ヤード以上のTDを7回記録し、NFL史上最多を更新した。あと30ヤードで、デンバー・ブロンコスの殿堂入りRBテレル・デービスが持つ「プレーオフ含むシーズン最多ラッシングヤード記録」を更新する。

 ディフェンス面では、2022年にリーグ3位の70サックを記録したが、スーパーボウルではチーフスのOLと滑りやすい芝生に封じられた。今年のチームは41サックと減少しているが、DTジェイレン・カーター、オールプロLBザック・ボーン、新人CBクイニオン・ミッチェル&クーパー・デジャンといった各ポジションのスター選手がそろう。ターンオーバーを生み出す力も強化されている。

OLの怪我はイーグルスにとって大きな不安材料か?

LGランドン・ディッカーソン(膝)とCキャム・ジャーゲンス(背中)の状態は、スーパーボウルに向けて注視すべきポイント。NFCチャンピオンシップではジャーゲンスが先発を外れたが、途中でディッカーソンが負傷したため出場を余儀なくされた。試合後、ジャーゲンスは「出場できる」と語ったが、ディッカーソンは明言を避けた。ただし、彼はこれまでも怪我を抱えながらプレーしてきた。OLコーチのジェフ・スタウトランドは、選手の能力を最大限に引き出す名指導者として知られる。NFCチャンピオンシップでは、代役のタイラー・スティーンが奮闘し、ディッカーソンとジャーゲンスが交互にセンターを務めた。しかし、スーパーボウルではリーグ屈指のDTクリス・ジョーンズと対峙する。イーグルスのOLが耐えられるかが鍵となる。

イーグルスはどうやってトラビス・ケルシーを守る?

DCビック・ファンジオは、ゾーンカバー時にケルシーのルートを妨害し、マンカバーでは新人CBクーパー・デジャンをぶつける可能性が高い。デジャンはフィジカルなプレーが得意で、ショートエリアのスピードもある。今季8回のパスディフレクションを記録しており、ボールを狙う嗅覚にも優れる。

A.J.ブラウン&デボンタ・スミスのWR陣どう機能するべきか?

NFCチャンピオンシップでハーツは28投20完投・246ヤード・1TD・無INTと安定したパフォーマンスを見せた。シーズンを通してイーグルスのパス攻撃には疑問がつきまとったが、プレーオフではターンオーバーを抑える方針が奏功し、10回のターンオーバーを奪いながら無失策だった。ハーツはスーパーボウルLVIIでキャリア最高のパフォーマンス(合計374ヤード・4TD)を披露しており、スミス(100ヤード)&ブラウン(96ヤード・TD)の活躍もあった。チーフスがバークリーを警戒する以上、彼らが勝負を決める存在になる可能性が高い。

イーグルスはマホームズをどう止める?

2023年のスーパーボウルでは、DCジョナサン・ギャノンが単調な守備を展開し、マホームズに楽にプレーさせてしまった。37%のパスが「ワイドオープン」の状態で投げられていた。今年のファンジオ体制では、より柔軟な守備が期待できる。新加入のミッチェル&デジャンの存在もあり、チーフスのパスウィンドウは狭まるはずだ。

スーパーボウルLIXの鍵は?

• バークリーの爆発力 vs. チーフスのラン守備

• ブラウン&スミスの空中戦 vs. チーフスのセカンダリー

• イーグルスのパスラッシュ vs. マホームズ&リードのプレーデザイン

リベンジを果たすのはイーグルスか、それともチーフスが王朝を築くのか──。

Mandatory Credit: espn.com Images

本記事は、元記事「espn.com」を参考に翻訳・要約したものです。原文の内容はespn.comおよび著作権者に帰属します。

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中村富士郎

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