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王朝比較:チーフス vs. ペイトリオッツ ― どちらが優勢か?
19シーズン(2001~2019年)にわたり、ニューイングランド・ペイトリオッツは他のどのチームよりもNFLを支配してきた。
彼らはこの期間に17回のAFC東地区優勝、17回のプレーオフ進出、9回のスーパーボウル出場を果たし、6度の優勝を遂げた。2007年にはシーズン18連勝という史上初の快挙を達成しながら、最後の試合で敗れるというドラマもあった。この偉業に匹敵するチームがいずれか現れるのは想定内だったが、驚くべきはそのタイミングだった。ペイトリオッツ王朝の終焉とほぼ同時期に、カンザスシティ・チーフスの黄金時代が幕を開けたのだ。現在のチーフスは、6シーズンで4度目のスーパーボウル制覇、そして3連覇を目指してフィラデルフィア・イーグルスと対戦する。
まだペイトリオッツには届かない,最低5年
確かにチーフスは近年のNFLを席巻している。過去12年間でスーパーボウルに5度進出し、3回の優勝を果たした(今回勝てば4回目)。さらに、11回のプレーオフ出場、9度の地区優勝と、圧倒的な成績を残している。しかし、ペイトリオッツの王朝と比較するには、あと5年ほどこのレベルの成功を維持する必要がある。同様に、QBパトリック・マホームズとトム・ブレイディの比較も時期尚早だ。マホームズは現在29歳でスーパーボウル3勝を誇るが、ブレイディは通算7勝(ペイトリオッツ時代に6勝)を記録している。マホームズにはまだ時間があるものの、ブレイディのレガシーに追いつくには、今後の活躍が鍵となる。
ヘッドコーチ比較:リード vs. ベリチック
この議論で最も接戦になっているのは、チーフスのHCアンディ・リードと、ペイトリオッツのレジェンド、HCビル・ベリチックの比較だ。現在ベリチック(72歳)はノースカロライナ大学のヘッドコーチを務めているが、NFL史上最高のコーチと見なされている。その理由は、6つのスーパーボウル制覇、革新的な戦略、そしてニューヨーク・ジャイアンツの守備コーディネーターとして2度のスーパーボウル制覇を果たした実績にある。一方、リード(66歳)は長らくベリチックほどの評価を受けてこなかった。しかし、彼のキャリアを振り返れば、その実績はベリチックと肩を並べつつある。
スーパーボウル勝利数
- ベリチック:6回
- リード:3回(今回勝てば4回)
この数字だけ見れば、まだベリチックに分がある。さらに、過去の対戦成績もベリチック優勢だ。
- スーパーボウルXXXIX(2004年シーズン):ペイトリオッツがリード率いるイーグルスに勝利
- 2018年AFCチャンピオンシップ:ペイトリオッツがリード率いるチーフスに勝利
通算成績(レギュラーシーズン)
- ベリチック:302勝165敗(勝率.647)
- リード:273勝146敗1分(勝率.651)
通算成績(プレーオフ)
- ベリチック:31勝13敗(勝率.705)
- リード:28勝16敗(勝率.632)
リードは今週のスーパーボウルで、プレーオフ最多指揮試合数(45試合)でベリチックを抜くことになる。
ブレイディなしの実績比較
ベリチックの最大の疑問点は、「彼の成功はブレイディのおかげだったのか?」ということだ。
- クリーブランド・ブラウンズ時代(1991~95年):通算36勝44敗(勝率.450)
- ブレイディがいなかったニューイングランド時代(2000年、2020~23年):通算45勝54敗(勝率.454)
対照的に、リードはどのQBとでも安定した成功を収めている。
- フィラデルフィア・イーグルス時代(1999~2012年):224勝130敗(勝率.583)、QBドノバン・マクナブでスーパーボウル進出
- チーフス初期(2013~17年):アレックス・スミスを率いて5年で4回のプレーオフ進出
つまり、ベリチックの成功がブレイディに依存していた可能性があるのに対し、リードは異なるQBでも勝利を積み重ねてきた。
まとめ
現時点では、ペイトリオッツ王朝がチーフスを上回っている。しかし、チーフスは歴史に名を刻むチャンスを迎えている。
- スーパーボウルをもう1回勝てば、リードの評価はさらに高まり、ベリチックとの差は縮まる。
- マホームズが今後10年でさらにリングを積み上げれば、ブレイディとの比較も現実味を帯びる。
たとえ今回3連覇を逃したとしても、チーフスは来年以降も優勝候補であり続けるだろう。一方のベリチックはカレッジフットボールの世界にいる。リードは、かつての王朝を追い抜く位置につけているのだ。
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