
フランチャイズ・タグはつけない
ミネソタ・バイキングスは、サム・ダーノルドのフリーエージェント権を制限することはしないようだ。NFLネットワークのインサイダー、イアン・ラポポート氏とトム・ペリセロ氏が月曜日の夜に報じたところによると、バイキングスはフランチャイズ・タグをクォーターバックのダーノルドに適用する見込みがないという。情報筋によると、両者は引き続きミネソタ残留の可能性を探って交渉を続けている。この決定は、バイキングスのケビン・オコンネルHC(ヘッドコーチ)がオフシーズンを通じて語ってきた方針と一致している。すなわち、ダーノルドにはオープン市場で自身の価値を試す権利があるという考えだ。フランチャイズ・タグを適用した場合のクォーターバックの年俸は4,024万2,000ドルとなる。この1年契約の金額は、バイキングスがダーノルドとの「ブリッジ」契約(次世代QBが育つまでのつなぎ)として支払うには高すぎる可能性がある。
マッカーシーのリハビリが順調で、ダーノルドの立場に影響か

オコンネルHCはNFLスカウティング・コンバインで、2024年のドラフト1巡目指名で獲得したJ.J.マッカーシーについて、プレシーズンの膝の負傷でルーキーシーズンを全休したものの、リハビリは順調に進んでおりオフシーズンプログラムには間に合う見込みだと語っている。バイキングスは昨年からダーノルドをチームに引き留めたい意向を示してきた。しかし、マッカーシーの存在を考えると、ダーノルドに対して本格的な長期契約を提示する可能性は低い。
フリーエージェント市場で高評価を得る可能性も

キャリア最高のシーズンを終えたダーノルドは、今オフのフリーエージェント市場で高額契約を勝ち取るチャンスがある。今季のドラフトでは優秀なクォーターバックの層が薄いと見られており、27歳の彼は他のQBにはない強い交渉力を持っている。元全体3位指名のダーノルドは、ニューヨーク・ジェッツでの失敗を経て、カロライナ・パンサーズ、サンフランシスコ・49ersと渡り歩き、昨オフにバイキングスと1年契約を結んだ。そしてオコンネルHCのパスを重視する攻撃システムと、NFL最高給のレシーバーであるジャスティン・ジェファーソンの存在によって、見事なシーズンを送った。ダーノルドは今季4,319ヤード、35タッチダウン、パス成功率66.2%を記録し、いずれもキャリア最高の数字だった。バイキングスの接戦を勝ち抜くのに貢献したものの、シーズン終盤には苦戦した。ブリッツを多用するデトロイト・ライオンズとのウィーク18での試合では精彩を欠き、さらにワイルドカード・ラウンドではロサンゼルス・ラムズに完敗。こうしたプレーオフでのパフォーマンスの低迷が、フリーエージェント市場での評価に影響を与える可能性がある。
バイキングス残留の可能性は?

もし市場で「ゲームチェンジャー級」の契約を得ることが難しければ、ダーノルドにとってバイキングス残留は悪くない選択肢となる。彼はマッカーシーと先発争いをすることになるが、もし若手QBがフィジカル的に準備不足なら、ダーノルドが引き続きバイキングスのオフェンスを指揮することになる。彼にとって馴染みのあるシステムの中でプレーを続けるのは、ニューヨークでの挫折からここまで這い上がってきたダーノルドにとって、決して悪い状況ではないだろう。
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