NFLコンバインが終わりました
日曜日の午後にNFLスカウティングコンバインが終了し、リーグのコーチ、幹部、スカウトたちは40ヤードダッシュのタイムやドリルの結果、身体測定値や医療評価などを詰め込んだノートを持ち帰った。それと同じくらい重要なのは、インディアナポリスのコンベンションセンターやホテルの廊下で行われた膨大な面談や情報交換を通じて得た新たな意見や評価だった。
会場での情報交換
Yahoo Sportsは、コンバインの会場で交わされた意見を集め、トッププロスペクトに対する評価が1週間でどのように変化したのかを探った。以下は、その会話から得られた5つのポイントだ。
1. シェドゥール・サンダースとカム・ウォードの差に関する意見は分かれる
タレント評価者の間では概ね共通した認識があった。コロラド大のQBであり、ドラフト1巡目の上位指名が予想されるシェドゥール・サンダースは、才能があり、正確で、鋭いスローができ、優れた判断力を持つ。しかし、マイアミ大のQBカム・ウォードとの比較で、どちらがより準備ができているかについての評価は分かれた。あるNFCの幹部は、ウォードの「並外れたリーダーシップ」と、インカーネート・ワード大、ワシントン州立大、マイアミ大と3校に渡るキャリアを通じた一貫したアプローチに感銘を受けたという。ウォードには「まだ洗練すべき細かい点がいくつかある」としながらも、「彼にはそれを改善するための人格と資質がある」と高く評価した。一方で、その幹部はサンダースのアプローチを好まなかった。しかし、別のNFCチームのアシスタントコーチは異なる見解を示した。そのアシスタントはウォードの身体能力を「非常に魅力的」と評し、両者ともに「正当なQB1の選択肢」だと考えている。そして、サンダースの個性はチームに伝播し、彼のポケットプレゼンスやメカニクスは「ある種のトム・ブレイディのようだ」と評価した。「彼はとにかくタフだ」とそのアシスタントはYahoo Sportsに語った。「選手たちは彼のスワッグ（独特の自信）やカリスマに惹かれると思う。彼は自分の限界を理解していて、それに合わせたプレーができる。ポケットプレゼンス、認識力、粘り強さ——それが彼の強みだ。」
2. アブドゥル・カーターの足の負傷は影響を与えるのか？
コンバイン期間中のメディカルテストにより、ペンシルベニア州立大学のディフェンシブエンド、アブドゥル・カーターが右足の疲労骨折の前段階である「ストレスリアクション」に苦しんでいることが明らかになった。手術の可能性も当初は検討されたが、木曜日までに医師から「手術の必要はなく、3月28日のペンシルベニア州立大学プロデーでのワークアウトには間に合う見込み」との診断が下された。Yahoo Sportsの最新モックドラフトでは全体2位指名の予想だったカーターだが、このメディカル面での懸念がドラフト評価に影響を与えるのか？AFCのあるタレント評価者は、「長期的な影響について詳しく知る必要があるが、完全回復が見込まれるのであれば、順位が落ちることはない」と述べた。その理由は？「上位指名を持つチームは、そもそもすぐに強くなれるわけではない。だから彼をゆっくり起用できるんだ」と、その評価者はYahoo Sportsに語った。「9月の試合に勝てるチームじゃないんだから、（負傷が原因で指名順位が下がったとしても）最終的に強いチームなら、彼がいなくてもやっていける。」言い換えれば、チームは最初の4週間で何ができるかではなく、今後4年以上にわたって何ができるかを見越して指名しているのだ。
3. トラヴィス・ハンターはWR、DB、それとも両方？
コロラド大学のワイドレシーバー兼ディフェンシブバック、トラヴィス・ハンターに対するNFL界の評価は興味深い。スカウトたちは、彼のNFLでの起用法について幅広い見解を持っており、その差異はプロスペクトの評価方法、チームのニーズ、ロスター編成の哲学によるものだった。一部のタレント評価者は、ハンターのドラフト上位指名を正当化するには、彼が両方のポジションで一定の役割を果たす必要があると考えていた。なぜなら、彼の「世代を超えた才能」は、特定のポジションでの突出した能力ではなく、その「多才さ」から来ているためだ。一方で、彼はどちらのポジションでもエリート級の選手になれると考える評価者もいた。しかし、多くのスカウトは「NFLレベルでは、ゲームプランの作成やフィルムスタディの負担を考えると、フルタイムの2ウェイプレイヤーは難しい」と見ている。特にワイドレシーバーとしての起用は厳しいとする意見が多かった。「もしどちらか一つを選ぶなら、私は彼にワイドレシーバーをやらせたい」と、AFCのタレント評価者は述べた。「もし両方をやらせるなら、彼はコーナーバックをメインにしなければならない。なぜなら、ワイドレシーバーをメインにしながらディフェンスに特別パッケージで出るのは難しいが、ディフェンスをメインにしながらオフェンスにパッケージで出るのは可能だからだ。ただ、彼が『No.1レシーバー』なのかと言われると疑問がある。現時点では『No.2レシーバー』だろう。」もう一人のAFCのタレント評価者は、ハンターをフルタイムのコーナーバックとして育成し、ワイドレシーバーは第4番手として限定的に起用するのが最適だと考えている。その上で、ディフェンスでの責務をしっかりこなした後に、オフェンスでの役割を徐々に増やしていくべきだという見方を示した。また、NFCの幹部は「ハンターの2ウェイ起用はオフェンス寄りにするべきだ」と説明した。「オフェンスでは、プレーがある程度予測できる状態でも問題ない。なぜなら、オフェンスは基本的にボールの行方を決める側だからだ」と、その幹部はYahoo Sportsに語った。「でも、彼をワイドレシーバーとして起用するなら、ディフェンスでは使わない。」
「彼は極めて才能がある。こんなに両方のポジションで優れている選手を見たことがない。」
4. RB市場は思ったより単純ではないかもしれない
ボイジー州立大学のRBアシュトン・ジャンティは、Yahoo Sportsの最新モックドラフトで全体20位に予想されており、ノースカロライナ大学のRBオマリオン・ハンプトンは全体29位とされている。しかし、Yahoo Sportsにコメントを寄せた2人のタレント評価者は、「ジャンティをハンプトンより先に指名するべきだ」とは断言しなかった。ジャンティがスター選手になれる実力を持っていることは疑いようがなく、AFCの評価者は彼の爆発力と希少なコンタクトバランスを称賛している。しかし、NFCの評価者はハンプトンのプレースタイルがクリーブランド・ブラウンズのRBニック・チャブを思い起こさせると語った。「彼のプレーを見るのは本当に美しい」と、その評価者はハンプトンについて述べた。「彼のランニングスタイル、闘志。彼の体格を考えると、驚くほど機敏に動ける。ジャンティよりも身のこなしが軽やかだ。」一方、AFCの評価者は「ジャンティとハンプトンのどちらが優れているかは明確には言えない。これはもう『どの味を好むか』の問題だ」とし、ドラフト戦略はコーチングスタッフのビジョンによると述べた。ジャンティのパワーはショートヤードの状況で役立つという意見がある一方で、身長（5フィート8.5インチ＝約174cm、体重211ポンド＝約96kg）やボールセキュリティに対する懸念もある。AFCの評価者は、ハンプトンのサイズ（6フィート0インチ＝約183cm、221ポンド＝約100kg）が実際にどれほどのパワーの優位性につながるのか、慎重に考えるべきだと述べた。サイズがすべてではない。評価者の中には、ジョージア大学のRBトレヴァー・エティエンのスキルセットに特に惹かれている者もいた。エティエンのサイズ（5フィート9インチ＝約175cm、198ポンド＝約90kg）と大学での実績には疑問があるものの、彼の能力は高く評価されている。「トレヴァー・エティエンは最も才能があると思う」と、その評価者は述べた。「彼のビジョン、直感、爆発力、パスキャッチ能力、パスプロテクション（パスブロック）。問題は彼の小柄な体格だ。しかし、彼のスキルセットは総合的に見て最もバランスが取れている。」
5. ウォードやサンダース以外で注目すべきQBとは？
アラバマ大学のQBジェイレン・ミルローは、評価者から「フロア（最低限の能力）が低いが、天井（ポテンシャル）が高い」QBと見られている。そして、QBとしてではなく純粋なアスリートとして見た場合は、「高い天井を持つ選手」だと評価されている。評価者たちは、彼の身体能力を「1巡指名に値する」と考える一方で、パススキルの粗さと一貫性のなさに悩んでいる。NFCの高官は、「QB単体として評価すると、ミルローは3巡後半から4巡目相当の選手だ。しかし、彼のすべての要素を考慮すると、1巡後半から2巡後半の指名が現実的だ」と述べた。その評価の背景には、過去のドラフトの先例がある。2018年にボルチモア・レイブンズがラマー・ジャクソンを全体32位で指名し、2020年にフィラデルフィア・イーグルスがジェイレン・ハーツを全体53位で指名したケースだ。あるNFCのアシスタントコーチは、ミルローを「フィジカル的に非常に魅力的」と評し、「最悪のケースでも、彼は“ステロイドを使ったテイサム・ヒル”のような選手になれる」と述べた。また、NFCの高官の中には、「ミルローは、2023年にインディアナポリス・コルツが全体4位で指名したQBアンソニー・リチャードソンよりも身体能力に優れている」と考える者もいた。その高官は、「ミルローと契約するなら、こういう条件を出したい」と述べた。「まず、彼が最初に他の役割を手伝うことを約束すれば、我々も彼をQBとして育成することを約束する。例えば、試合で12スナップほどオフェンスのパッケージやスペシャルチームで起用する。その上で、1巡後半から2巡前半の指名なら納得できる。」ミルローを最大限に活かすには、忍耐とパススキルの成長プランが不可欠だ。「料理をするのと同じだよ」と、その高官は説明した。「特定の料理を作るとき、焦ってはいけない。『本当は350°F（約175°C）で焼くべきだけど、早く仕上げたいから450°F（約230°C）にしよう』と考える人が多すぎるんだ。」
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