
はじめに
NFLのフリーエージェンシー開始まで1週間を切り、各チームは来シーズンに向けたロスターの準備を進めている。すべてのチームが、先月スーパーボウルを制したフィラデルフィア・イーグルスのように、賢いFA補強でロスターを強化し、ロンバルディ・トロフィーを掲げることを目指している。今年のFA市場に出るコーナーバック陣には、ベテランの即戦力が多く含まれている。ダリアス・スレイ、ラスル・ダグラス、ジョナサン・ジョーンズ、ステファン・ギルモアといった実績ある選手がセカンダリー強化を求めるチームにとって重要な補強候補となるだろう。また、D.J. リードやシャーバリウス・ウォードのような高額契約が見込まれるトップCBも市場に出る。
このコーナーバック市場は、全体的に平均的なFAクラスの中でも比較的層が厚い。ほとんどの選手が30代に入っているため、長期契約はあまり多くないかもしれないが、どのチームも即戦力としての価値を見出せるはずだ。コーナーバックの契約は早い段階で決まる可能性があるが、各チームは慎重に適正価格で最適な選手を見つけることができるだろう。新リーグイヤーが始まる前に、2025年のFA市場に出るトップ10のコーナーバックを紹介する。
1.リード D.J. Reed
• 年齢: 28歳
• 2024年所属チーム: ニューヨーク・ジェッツ
• 平均年俸: 1100万ドル
Reedはリーグで最も過小評価されているコーナーバックの一人であり、これまで数年間Sauce Gardnerとともにプレーしてきたが、CB1の役割を担う機会を得る可能性がある。昨シーズン、Reedをターゲットにした相手QBのパス成功率は46.3%と低く、被TD数はわずか2、カバレッジ時のQBレーティングも63.0だった。また、11本のパスディフェンスを記録。課題としては、パスインターフェアランスの反則7回とインターセプトなしだが、依然として安定したロックダウンCBの一人だ。
2. シャーバリウス・ウォード Charvarius Ward
• 年齢: 29歳
• 2024年所属チーム: サンフランシスコ・49ers
• 平均年俸: 1350万ドル
カンザスシティ・チーフスと49ersの両チームで活躍したカバーCBであり、再びFA市場に登場。昨シーズン、Wardをターゲットにした相手QBのQBレーティングは93.3と比較的高く、5つのTDパスを許し、インターセプトはゼロだった。だが、過去2シーズンでは被QBレーティング54.9、インターセプト6回と優秀な成績を残している。Wardを狙うチームは、昨シーズンの成績ではなく、2022-2023シーズンのパフォーマンスを期待すべきだ。
3. ダリアス・スレイ Darius Slay
• 年齢: 34歳
• 2024年所属チーム: フィラデルフィア・イーグルス
• 平均年俸: 1300万ドル
Slayはキャリアの中で最高レベルのシーズンの一つを記録。相手QBが彼をターゲットにした際のパス成功率は47.1%と非常に低く、被QBレーティングも63.6に抑えた。さらに、13本のパスディフェンスを記録し、被TD数はわずか2つ。キャリア最高のスタッツを記録している。イーグルスが彼を解雇したため、FA市場に出ることになったが、再契約の可能性も残されている。 34歳ながら、依然として市場で最高レベルのCBの一人だ。
4. カールトン・デイビス Carlton Davis
• 年齢: 29歳
• 2024年所属チーム: デトロイト・ライオンズ
• 平均年俸: 1480万ドル
Davisは安定感のあるカバーCBであり、ライオンズのセカンダリーに安定をもたらした。しかし、12月の顎の負傷によってシーズン途中で離脱した。昨シーズン、Davisをターゲットにした相手QBのパス成功率は55.1%で、被QBレーティングは62.7と優秀な成績を収めた。さらに、インターセプト2回、被TD数3回過去5シーズン中3回、被QBレーティング65.0以下を記録と、長年にわたり安定したパフォーマンスを発揮している。ベテランの即戦力CBとして、多くのチームにとって貴重な補強候補となるだろう。
5. バイロン・マーフィー Byron Murphy
• 年齢: 27歳
• 2024年所属チーム: ミネソタ・バイキングス
• 平均年俸: 700万ドル
ギルモアと並んでプレーしたことで、マーフィーはキャリアハイの6インターセプトを記録。リーグ屈指のボールホークとして、過去4シーズンで13インターセプトをマークし、3シーズンで3つ以上のインターセプトを記録している。昨シーズンのカバレッジ時の被QBレーティングは62.0とキャリアベストだったが、一方で被パス成功率69.7%とキャリアワーストを記録。ベテランCBと組むのが理想的だが、セカンダリーの貴重な戦力となるだろう。
6. ラスール・ダグラス Rasul Douglas
• 年齢: 31歳
• 2024年所属チーム: バッファロー・ビルズ
• 平均年俸: 350万ドル
数多くのチームを渡り歩いてきたベテランカバーCBであり、リーグ屈指の過小評価されているCBの1人。昨シーズンはやや不調で、ターゲットにされた際の被QBレーティングは90.6。15試合でインターセプトゼロと、本人にとっても不本意なシーズンだった。しかし、過去4シーズンの通算では、被QBレーティング58.2、インターセプト14回と安定した成績を残している。ベテランの安定感を求めるチームにとっては良い補強になるだろう。
7. ステフォン・ギルモア Stephon Gilmore
• 年齢: 35歳
• 2024年所属チーム: ミネソタ・バイキングス
• 平均年俸: 700万ドル
元NFL最優秀守備選手(DPOY)は35歳になっても衰えを見せていない。昨シーズンはバイキングスのセカンダリーを安定させ、5TDを許したものの、被QBレーティングは78.0に抑えた。35歳という年齢の影響はあるかもしれないが、過去7シーズンのうち5シーズンで被QBレーティング65.0以下を記録している。適切なシステムにフィットすれば、まだ重要な戦力になり得る。
8. ジョナサン・ジョーンズ Jonathan Jones
• 年齢: 32歳
• 2024年所属チーム: ニューイングランド・ペイトリオッツ
• 平均年俸: 950万ドル
ジョーンズが32歳を迎えるとは信じがたいが、昨シーズンはキャリアで最悪のカバレッジ成績となった。相手QBがジョーンズをターゲットにした際の被QBレーティングは112.6、被パス成功率は70.2%と苦戦。さらに7つのTDを許し、インターセプトはゼロだった。しかし、過去3シーズンでは被QBレーティング63.2と、安定した成績を残していた。環境を変えれば、再び本来の力を発揮できるかもしれない。
9. アサンテ・サミュエルJr. Asante Samuel Jr
• 年齢: 26歳
• 2024年所属チーム: ロサンゼルス・チャージャーズ
• 平均年俸: 180万ドル
元オールプロCBアサンテ・サミュエルの息子である彼は、昨シーズンは4試合のみの出場だったが、被TDゼロ、インターセプトゼロと無難な成績を収めた。昨シーズンは神経系の「ストリンガー症状」に苦しみ、長期離脱を余儀なくされたが、2025シーズンの開幕には問題なくプレーできる見込み。カバレッジ能力の高さは健在で、キャリア通算では被QBレーティング70.8と安定した守備を見せている。先発CBとしての実力は十分にある。
10. マイク・ヒルトン Mike Hilton
• 年齢: 31歳
• 2024年所属チーム: シンシナティ・ベンガルズ
• 平均年俸: 600万ドル
ベテランCBのヒルトンは、昨シーズンの被QBレーティング86.0とやや低調なシーズンを過ごした。さらに、ターゲットにされた際の被パス成功率は74.6%と苦戦。それでも、ヒルトンは依然としてNFLトップクラスのスロットコーナーの1人であり、2020年以降、リーグ最高のスロットCBと評価されている。実績のあるCBを求めるチームにとって、貴重な補強ターゲットとなるだろう。
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